歯周病菌特定精密検査

最善の歯周病治療

歯周病治療を検討される患者さまは、順に読み進んで下さい。
プリンタをお持ちの方は、このページをプリントしてからお読みになることをおすすめいたします。
歯周病専門の歯科医院は、今まで通っておられた歯科医院と全く異なった考え方で、普遍的な理論のもと、独自のノウハウ、全国からお越しになる難症例の歯周病の治療実績と経験から構築された、歯周病治療システムのため、今までの歯科医院の延長線上ではイメージする事は難しくなります。長々とした文章をお読み頂くのは恐縮ですが、どうぞじっくりとお読み頂きご理解をいただれば幸いです。

最善の歯周病治療をお考えの方へ

はじめまして。吉本彰夫でございます。
最善の歯周病治療に関心をお寄せ下さり、ありがとうございます。
これから、どうすればキチンとした歯周病治療が実現するのか、順を追ってお話していこうと思います。

まず、「歯周病」について正しく知ってください。

歯周病は感染症です。
でも、歯医者さんに行くと「歯周病なのでしっかりブラッシングして下さい」としか言われません。
いったいどうすれば歯周病は良くなるのか?
最善の歯周病治療はいったいどんなものなのか?
どこの歯医者さんでもはっきりと教えてくれることは少ないのではないでしょうか?その理由はおいおいお話していくとして、
歯周病は口の中の歯周病菌が原因で起こります。

歯周病菌の種類にはたくさんあります。
口の中には約400種類の歯周病菌が住んでいると報告されています。
それらの中には口の中の環境を保つのに必要な菌もたくさん含まれています。ですから、むやみやたらに抗生物質やうがい薬で消毒をするのはいけないことです。
長期的には菌交代現象が起こり、殺菌剤で死なない細菌だらけになる恐れもあります。
そのなかで、特に深刻な悪さをする歯周病の歯周病菌にはつぎの4つが代表的なものです。

1.Actinobacillus actinomycetemcomitans (A. a.菌)

小さな球形に近い、非運動性、非芽胞産生性、糖分解性、好二酸化炭素性、通性嫌気性、グラム陰性の、両端の丸い桿菌。
限局型若年性歯周炎の病巣から比較的高率に検出され、 健康な、あるいは軽度にしか罹患していない患者の歯肉縁下プラークからの検出率は低いとされています。

2.Porphyromonas gingivalis (P. g.菌)

黒色色素産生性バクテロイデス属に入り、これらは 偏性嫌気性、グラム陰性、非芽胞産生性、 非運動性桿菌で、血液培地で増殖すると、褐色あるいは 黒色に着色したコロニーを作ります。
進行した成人性歯周炎の病巣から、また、広汎型若年性歯周炎の病巣からも分離されます。歯肉の炎症の程度と歯肉縁下プラークに占める本菌の 比率との間に相関関係があることも明かにされています。対照的に健康人あるいはまだ歯周炎に罹患していない 歯肉炎患者の歯肉縁下試料からは まず検出されません。

3.Prevotella intermedia (P. i.菌)

同様に黒色色素産生性バクテロイデス属に入り、進行した歯周炎患者のポケットから、しばしば多数のP.gingivalis と一緒に分離され、 単独に存在することは稀です。
P.intermedia は歯肉炎患者および健康な歯周組織を持つヒトの半数以上に存在しています。

4.Tannerella forsythensis (旧 Bacteroides forsythus、T. f.菌)

グラム陰性、非運動性、初期には球菌様を呈する 嫌気性桿菌であるが、時間が経つと、通例、先のとがった両端と膨れた中心部を示すようになる。
本菌は歯肉炎や健康部位、または疾患の軽快した部位に 比べ、歯周組織破壊の激しい部位で高率に検出される。また、表在性や非活動性の病巣よりも、深在性で活動性の歯周病病巣でそれが顕著である。難治性歯周炎の指標として重要な菌種です。

5.Treponema denticola (T. d.菌)

スピロヘータは、長くて細いグラム陰性嫌気性菌で、歯周病羅患部位の歯肉縁 下プラーク試料からしばしば分離されます。人の腸管や泌尿・生殖器表面からも見つかり、いくつかの種は梅毒のような重篤な感染症の原因菌です。
歯周病の病理発生における口腔スピロヘータの役割についてはまだよく解っていませんが、最も頻繁に分離される T.denticola については盛んに研究されており、歯周病の活動度や重症度と関連している、あるいはこの菌が免疫抑制作用に関わっているという報告などがあります。また、治療された患者でスピロヘータの割合が高いと、それが低い場合よりも再発しやすいとの報告もあります。

6.Fusobacterium nucleatum (F.n.菌)

Fusobacterium nucleatum(F.n.)は、線状の長いグラム陰性嫌気性菌で、デンタルプラークなどでは大きな体積比率で存在しています。ヒトの口腔内に常在 し、菌の両端が尖って中心部がやや太いことから紡錘菌とも言われます。
F.n. は、歯周病原性菌の1つで、デンタルプラーク形成に中心的役割を担って い て、他の細菌と共凝集することによりバイオフィルムを形成します。

P. g.菌、T. f.菌、T. d.菌の3種類の組み合わせは、RED complex と呼ばれ、重要視されています。

歯周病治療には診断がなによりも大事

つまり、相手が何なのか?歯周病菌の種類が判らなければ、どんな治療をすれば治るのか?がわからないわけです。
歯周病治療には診断がもっとも大事ということです。
頭が痛いのに頭痛薬だけ飲んでいたら痛みは和らぐかもしれませんが、脳腫瘍とか脳血管障害などは絶対に治らないわけです。

歯周病についても全く同じことがいえます。
診断が大事なのです。
何の歯周病菌の種類において、今日の歯周病が引き起こされているのか?
その診断をすることがとても大事なのです。
そうしなければ、戦闘機に向かって竹やりで攻撃をしているようなものです。
(※表現が適切でないとお感じの場合はご了承下さい)
これではいつまでたっても治ることはありません。

繰り返します。
歯周病の治療においては
まず検査が必要
歯周病の歯周病菌の種類を診断する検査です。
歯周病は感染症であり、歯周病菌の存在なしでは発症することは絶対にありません。
一般に診断名によって治療方針が決定され、治療が行われますが、その診断名を決定するためには検査が必要です。
つまり、

といった流れになります。
ここでの検査とは、もちろんレントゲンや歯周ポケットの計測も行います。
しかし、これらでわかることは歯周病のバクテリアやかみ合わせなど過去に起こった歯周組織の破壊だけです。

なぜそのような疾患になったか、そして予後がいいのか悪いのか、何年もつかなどは全くわかりません。
ですから、原因を見つけ、治療方針を決めるためにも感染症では歯周病菌検査が必要なのです。

かつて、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がピロリ菌感染とまだ分かっていないとき、最初は胃の全摘出や潰瘍の内視鏡治療による切除など、あるいは薬による対症療法が中心でした。
しかし、現在は検査によってピロリ菌の存在が分かれば、除菌治療によって完治させることも可能ですし、その後の胃ガンなども発症前治療が可能です。

歯周病も全く同じです。
まずは歯周病を重篤化させる歯周病菌が存在するかしないか、いた場合は除菌治療を、いない場合は生活習慣病や噛み合わせ(咬み合わせ)の要素のほうが強いですから、生活習慣の変更の指導と治療を行います。
その後、破壊された組織にたいして施術をおこないます。ですから、流れは次のようになります。

一般的な歯科医院で行なわれている歯周病の治療

口の中って、いっぱい場所がありますよね?
今まで歯医者さんで歯周病の治療を受けられたことがあるかもしれません。
「スケーリングしましょう。歯石取りましょう。」とか、何回も通ってやってもらってたけど治らないですよね?
現在、ほとんどの歯科医院では歯周病の治療には「歯石を除去する」という治療が一般的です。
「歯周病ですので、数回にわけて歯のお掃除をしていきましょう。」
言われたことはないでしょうか?

そこで、歯石を除去すること、これも一日で一回で、全部除去すること、これは日本の保険制度では認められていません。
また、歯茎の深いところ、これは麻酔をしないと痛くてできません。
一度に何本の歯もできません。
ちょっとづつ何回にもわけて行なうしかできません。

例えば、右下を掃除して次の日、左下を掃除して、次の日、左上を掃除して、その間に右上の歯周病菌は綺麗になったはずの、掃除したはずの右下に移ってしまうわけです。

せっかくきれいにした、と安心していたら駄目なんです。
キレイにした所に口の中のバイキンが飛び移って伝染していく、つまり感染症なのです。
これが歯周病の怖いところです。
そして、感染症ですから親から子、夫婦どうし、歯周病菌が感染しあっていくのです。

最善の歯周病治療とは

ではどうすればいいのでしょう?
これがワンステージ フルマウス ディスインフェクションという治療です。

口の中を全部1日で一度に掃除治療してしまう。
歯周病菌を殺す薬で一気に歯周病菌を殺してしまう、これがとても大事なのです。
そして同時に飲み薬も服用して頂きます。
悪さをしている歯周病菌を殺す薬です。
では、菌を殺す薬なら何を飲んでもいいのか?
違います。

歯周病菌の種類に応じて効く薬と効かないお薬があります。

だから歯周病菌の種類が分らないといくら痛みを治すために薬を飲んでも治らないわけです。
大事なことはまず

  1. バイキンの種類が何なのかを調べて知る、確認する(診断)
  2. 歯の表面についたばい菌を除去できるように練習します(ブラッシング)
  3. それから一気に口にいる歯周病菌を取り去る(治療)
  4. 同時に除去しきれかったところ、人間がやることですから全部を一度にのけるということは不可能です。ですから、その歯周病菌を殺すためのお薬を飲んでいただく。

以上のプロセスが非常に大事になってきます。

プラークだとか、歯石だとか、かたまり(バイオフィルム)に関しては、いくら薬を飲んでも効きません。
機械的に人の手で除去してやるしかありません。
そして、その歯周病菌の種類に応じて効く薬、歯周病菌を殺す薬を飲むということが大事なのです。

A菌にはA薬
B菌にはB薬
C菌にはC薬が必要です。

AB菌がいるにもかかわらずA薬を飲み続ければA菌が減り炎症は治まりますが、B菌が残ります。そしてA薬が効かなくなります。(菌交代現象)
AB菌になると、A薬とB薬を同時に飲まなければ薬が効きません。効力がなくなってくるのです。
治療に関しては、感染症であるから、歯周病菌を除去するということが治療の目標です。

歯周病は糖尿病と同じ、一生のお付き合い

さらに、何をもって歯周病が治った、とするか?ここが歯周病治療の大事な目標です。よくよくお読み頂き、理解して下さい。
例えば内科に行けば、風邪薬を飲み、養生をしていればある程度は治りますよね?で、症状が治まれば五体満足「風邪は治った」となります。

しかし、歯科は違います。
外科と同じで「削って悪いところを除去する」ということが治療の主体になります。
この感染症、歯周病の場合、一度溶けてしまった骨は元には戻りません。
どんどん歯を支えている骨が溶けてなくなっていく一方です。
ですので、治療の目標は、「治る」ではなく「元に戻る」でもなく、また、「進行を止める」でもなく、「進行を遅らせる」ということ、これが歯周病治療の最終目標です。

こんなに頑張ったのに、こんなに歯医者に通ったのに・・・。でも
治りません。
ある程度骨を再生する別の治療はありますが、基本的にはその進行するのを遅らせるということが治療の第一の目的です。
それができてから再生治療(インプラント、GTR、GBR、エムドゲイン等)です。
除菌せずして再生させたとして、どうなると思われますか?
早期になくなってしまうと思いませんか?

今の何もしない状態だと、骨がどんどん溶けて歯がなくなってしまう、そのなくなるスピードを遅らせることがとても大事なのです。治療の目標なのです。

歯周病は「治る」ことはない。

歯周病においては「治った」という表現はしません。

糖尿病と同じで、一度かかると一生のお付き合い、ということになります。
悪化するのを少しでも遅らせて現状を維持する。
これが目標なのです。
口の中にあり重症なバイキンたち、これを極力のける。
ふやさない、これがとても大事です。

では、歯周病治療の目標である「進行を遅らせる」状態になった時はどうなるのか?と申しますと、ご自分の歯を残しやすくなります。
歯を失う時期を遅らせることができるのです。
きちんとメインテナンスを行なっていけば、高齢になっても十分ご自分の歯を維持することができます。

また歯周病は年齢には関係ありません。
20代でも重度の歯周病の患者さんはたくさんいらっしゃいますし、80代でも歯周病になっていない患者さまもいらっしゃいます。

歯周病菌治療のしかた

では、一度にバイキンをのけるというけれど先ほどの6つのバイキンのうち最も多く悪さをするPG菌、中等度の歯周ポケット、6〜7ミリの場合、縁下の歯周病菌を直接除去しないと、プラークコントロールは困難です。

そしてAa菌は術後に残存しやすいです。少量のバイキンでも油断するとどんなに頑張ってもすぐに悪化します。 だからその原因である歯周病菌の歯周病菌を目標とする数値(域値)以下にコントロールすることが、常にそれ以上増えないようにすることが目標です。

そしてもうひとつ、治療の目標としては、深い歯周ポケットがあると、そこに歯周病菌がまた住み着いてしまうので、そのポケットを浅くする、そして減らす、歯周病菌の数を少なくする、それによって進行を遅らせる、これがとても大事なことなのです。
そしてRED complex といわれる3種類のバイキンとAa菌の4種類です。
さきほどの歯周病菌の集合体、これが、他の歯周病菌の中で存在するのを5〜10%の量にまでもっていかなくてはならないのです。
これらの歯周病菌が口の中に大量に繁殖していたらダメなのです。

歯周病に関係が深いといわれている歯周病菌、これは嫌気性菌がほとんどです。
つまり 酸素に触れると死滅つまり、死んでしまうわけ です。
だから今まで見つからなかったのです。

今、注目を浴びている歯を削らずにお薬でむし歯を治すという薬で治す治療法も全く同じです。 「細菌を培養しても増殖していないから大丈夫ですよ」ということで、治療はされていたけれども、治療は失敗に終る。口の中に細菌が実は残っていた。 だから嫌気性菌培養といって空気のないところでバイキンを増やす検査法ができてはじめて嫌気性菌が発見されたのです。 薬で治す治療法はこの嫌気性菌に効くのでむし歯が治っていくのです。

歯周病も同じです。
重症化させる歯周病菌は、深いところにいるから生き延びることができるのです。
歯石になって酸素を遮断できるからブラッシングだけでは意味がないのです。
それを見つける検査ができたわけです。
効く薬が何なのかわかってきたのです。

よく歯科医院で「あなたの口の中の細菌が何なのか検査をしましょう」という検査をしてもまったく意味をなさなかったのです。 見つけられないのです。

これは今までの歯科医院がどうこうという問題ではなく、きちんとした高度高額機器でもってバイキンをきちんと扱うことによってでしか見つけることはできないのです。
嫌気性菌をいくら医院で培養して増やそうと思っても口の外に出たとたんに死んでしまっていますから増えないのです。
見つけることができないのです。

じゃあ、その検査は当然一般の歯科医院ではできません。
それは外部の歯科専門の研究検査センターに依頼しなくてはなりません。 それがPCR-インベーダ法であったり、インベーダ法(IV法)であったり、そういう新しい検査機器の発達によって見つけることができるのです。

そしてAa菌においてはPCR-インベーダ法でなければ意味がありません。 Directインベーダ法でも検査はできますが、5000未満という検査結果だけでは決して安心できないのです。 唾液検査では不正確です。ペーパーポイントによる検査が必要です

どこの研究機関に依頼するか?どの器械でどの検査法で検査するかが重要なのです。
もちろん医院でのテクニカルなサンプリングも重要です。

医院でのサンプリングの技術も重要です。
もちろんこの検査や治療には保険は残念ながら効きません。

 

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